井傅

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鱧寿司弁当5,250円。

京の仕出し文化を偲ばせる小さな折り詰めの大きな魅力

 京都には、来客の際は仕出し店から料理を取ってもてなす「仕出し」の文化があります。昭和も後期になると、家庭で手料理を作って客と一緒に味わう欧米的なホームパーティが当たり前になりましたが、今も伝統のしきたりを守るお寺や花街のお茶屋などでは、仕出しが基本です。では、なぜ京都は仕出しなのか。そこには、客を楽しませ、かつ不必要な気を使わせないという思いやりと智恵があります。どんなに心を込めても家庭の料理は素人の味。もしも口に合わなかったらせっかくの歓待に水を差します。お客様にはプロの料理をお出しするのが礼儀だと考えられていたことがひとつ。また招かれた客も、料理が仕出しだとわかっているから、万が一嫌いなものが入っても、失礼にならず残すことができるのです。 錦小路西洞院にある「井傳」は、明治40年の創業以来、松花堂など季節の味を界隈に届けてきました。料亭で味わう晴れやかさとはまた違った丁寧な料理と上品な味つけに、京都人が信頼を寄せる老舗です。折り詰めの弁当は、ちょっとした手土産や行楽のおともにもいい品。どんなに少量であっても、焼き物は炭火を熾して焼きあげる、だし巻きや揚げ物はできるかぎり作りたてのものをと、心を配り仕上げられるお弁当は、宝箱のような端正さ。だしの効いたもの、素材の旨みが際立ったもの、甘辛くご飯の進むものと、おかずもめりはりがあって、最後まで楽しみが尽きません。 京都市内ならほとんどどこへでも配達してくれるので、ときにはホテルや片泊まりの宿へ配達をお願いし、部屋でゆっくりと味わうのもいいでしょう。


『婦人画報』2011年7月号 別冊「京都味土産」掲載

INFORMATION基本情報

店名 井傅
店名(ひらがな) いでん
住所 京都府京都市中京区錦小路通西洞院東入ル
TEL 075-221-4420
営業時間 9時〜18時(座敷の利用は12時〜18時入店)
定休日 水曜
予約 要予約
URL
コメント お店は山鉾町に近く、祇園祭の時期は界隈がお祭りムードに包まれる。

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COMMENTSコメント

婦人画報編集部

取材メモから

お店では座敷で松花堂弁当や会席料理をいただくこともできます(2〜20名)。必ず予約を。

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