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編集部おすすめの京都

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京都に半月じっくり向き合う

作家 原田マハさん、実録・京都在住日記

谷崎潤一郎『細雪』と、川端康成『古都』へのオマージュとして京都を舞台にした小説『異邦人』(いりびと)を今年2月に上梓した作家の原田マハさん。川端が『古都』執筆時に1年間、京都に滞在して書いたということもあって、「半月でも憧れの京都で執筆を」と滞在が実現しました。

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実力派の懐石店で 特別な京の夜を楽しむ【祗園にしかわ】  

4月23日
大藪清雅先生が主宰する書道教室「龍門社」へ。冷泉家で和歌を学ぶようになって、きちんと書を学ぶ大切さを感じ、入門して三年。大藪先生の書く流麗な文字を拝見してため息をつくばかりで、なかなか上達しない。けれどやはり、筆を握る時間は至福のひととき。ゆっくり、確実に前進しよう、と来るたびに思いを新たにする。
この日の夕食は、京都の頼れる水先案内人、建築家の瀬戸川雅義さんと奥様の晶子さんのお誘いを受け「祇園にしかわ」へ。瀬戸川夫妻は、京都の文化に精通し、さまざまな名店をご存知で、お誘いいただくたびに京都の新しいドアが開かれる気がする。この店は、空間、器、盛り付け、味、すべてが気品あふれる調和を醸し出す名店。一皿一皿、味わいながら、時を忘れて語り合う。
 

4月24日
香港に開館予定の美術館「M+」のキュレーター、エリック・チェンとともに、北村美術館でこの時期のみ公開されている旧 北村謹次郎邸「四君子苑」を見る。同館の設計を担当する建築事務所「ヘルツォーク&ド・ムーロン」のチームリーダー、小室 舞さんも京都入り。ともに食事に出かける。やはり京都は世界中から文化人を惹きつける強烈な磁力を持っている。
 

4月28日
京都を後にし、瀬戸川夫妻、噺家の桂南光師匠夫妻、小室さん、芸術新潮の編集者の伊熊泰子さんとともに、滋賀県の余呉にある、知るひとぞ知る名店「徳山鮓」へ。京都の周辺には、ちょっと足をのばして行きたい場所がまだまだたくさんある。
もっといたい、と後ろ髪を引かれつつ、また来よう、と心に決めて発つ。京都での滞在は、まるで憧れの人と過ごす豊穣な時間そのものだった。
 

■書道教室 龍門社
京都市伏見区桃山長岡越中南町8-6 
※教室は、ほかに、原田さんが通った中京区室町や祇園、伏見区の聖恩寺で開講。
TEL:075-601-0683
 

■祇園にしかわ
京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル下河原町473
TEL:075-525-1776
12時~15時、18時~20時(L.O.) 
休日:日曜(祝日の場合は翌日)、月曜昼 要予約
昼5,900円~ 夜11,800円~(税・サ込み)

http://www.trip.kyoto.jp/spot/db/gion-nishikawa/ 2014年08月20日掲載

撮影/久保田康夫、森山雅智、竹下さより対談・店取材/大喜多明子 ヘア&メイク/そのこ(ただし事務所)  市田ひろみ美容室 スタイリング/吉村由美子 2014年08月20日掲載

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