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編集部おすすめの京都

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京都に半月じっくり向き合う

作家 原田マハさん、実録・京都在住日記

谷崎潤一郎『細雪』と、川端康成『古都』へのオマージュとして京都を舞台にした小説『異邦人』(いりびと)を今年2月に上梓した作家の原田マハさん。川端が『古都』執筆時に1年間、京都に滞在して書いたということもあって、「半月でも憧れの京都で執筆を」と滞在が実現しました。

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鴨川に面した部屋から大文字の送り火も【葵 HOTEL KYOTO】  

4月15日   
京都に到着。ほぼ毎月、和歌のお稽古のために通っているけれど、京都に到着した日はいつも気持ちが華やぐ。
タクシーで冷泉家へ向かう。冷泉家は藤原定家を始祖とする和歌の家で、いまは「財団法人冷泉家時雨亭文庫」が設立され、古典和歌の普及と継承に尽力している。和歌の教室も開かれており、私は知人の紹介で、三年まえからこちらの教室で和歌を学んでいる。お屋敷の中は広々として、余計な装飾が何ひとつない清冽な空間だ。
 お稽古は、まず冷泉貴実子先生の講義があり、四季折々の季語とそれを巡る逸話や使い方について学ぶ。古典和歌の例文を皆で詠唱し、その後、古典を手本に各自創作する。墨をすり、毛筆で短冊に書くのだが、これがなんとも豊かなひととき。墨の香りも清々しく、一文字一文字に集中する。この瞬間が訪れるたびに、京都にいる喜びを嚙みしめる。
 

■葵 HOTEL KYOTO
夕方、「葵ホテルキョウト」にチェックイン。ここは、暮らすように泊まることができる滞在型のホテルだ。部屋にはモダンな家具と京都らしいアートの数々がレイアウトされていて、実に居心地がいい。テラスの戸を開け放つと、すぐ目の前に鴨川の夕景が広がる。さわやかな川風が吹き込み、心地よさに思わず目を閉じる。まるで京都にそっといだかれているようだ。
 

京都市下京区木屋町通仏光寺上ル
天王町146 
TEL:075-354-7770 
IN14時 OUT 11時
写真の101号室(約70㎡)の場合
平日1泊2名39,000円~(オープニング価格。人数と時期により異なる)

2014年08月20日掲載

撮影/久保田康夫、森山雅智、竹下さより対談・店取材/大喜多明子 ヘア&メイク/そのこ(ただし事務所)  市田ひろみ美容室 スタイリング/吉村由美子 2014年08月20日掲載

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