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編集部おすすめの京都

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境内にこぼれる約1500本の梅に誘われて

馥郁たる香が春を告げる北野天満宮の「梅花祭」

寒さのなか、ほかの花に先駆けてほころぶ梅。その生命力溢れる姿は古くから愛され、奈良時代の花見といえば、桜ではなく梅だったといいます。この梅の花を愛した菅原道真公を祀る社「北野天満宮」には梅苑があり、約1500本の梅が境内にこぼれます。白色、淡紅、濃紅、紅白、そして一重、八重、枝垂れなど、さまざまな種類の梅が匂い立つように咲き乱れています。そんな早春の香り漂う北野天満宮では、道真公の祥月命日とされる2月25日にあわせて、梅の花を神前に供えて「梅花祭」が執り行われます。ふだんは、あまり目にすることのできない「梅花祭」の様子をお届けいたします。この日は、上七軒の芸舞妓がお茶をふるまう野点席も設けられるほか、参道に多くの露天が立ち並ぶ毎月25日の骨董市も催され、ひと際に賑わいに包まれます。

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寒中に咲く「花の兄」。紅梅が春の訪れを告げます  

ぽつん、ぽつん。暦の上では立春を過ぎても厳しい寒さがまだ続く2月半ば、冬枯れの境内に灯りを点すように梅の花がほころびはじめます。紅梅は艶やかに、白梅はあくまでも清楚に。梅の便りは、春の訪れを心温かく告げる。ほかの花より先立って咲くことから、通称「花の名」の名で親しまれています。

2016年02月24日掲載

北野天満宮

全国から受験生が訪れる学問の神様。梅や紅葉も楽しみ

 「北野の天神さん」と、京都の人に呼び親しまれる「北野天満宮」は、947(天暦元)年の創建。菅原道真公を皇城鎮護の神として祀るため、多治比文子(たじひのあやこ)らが北野の右近馬場に神殿を造ったのが始まりとされる、全国の天満宮の宗祀(総本社)です。道真公が幼少より学問に秀で、学者・政治家として活躍したことから特に学問の神様として名高く、全国から受験生が多数お参りに訪れます。現在の本殿は、1607(慶長12)年に豊臣秀頼公が造営した桃山建築で、国宝。重文の中門(三光門)、東門、校倉(あぜくら)なども同時期に建てられたものです。また、道真公が特に梅を愛でられたことから、ここには約1500本の梅が植えられており、2月上旬〜3月中旬には梅苑をはじめ境内一円で梅の花が咲き誇ります。道真公の月命日である毎月25日には、骨董や古着などの露店が並ぶ「天神市」が開かれ、掘り出し物を求めてやってくる老若男女で大そう賑わいます。

北野天満宮の詳細をみる

撮影/高嶋克郎 文/大喜多明子 婦人画報2016年3月号「日本列島 花の旅へ!」掲載 2016年02月24日掲載

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