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編集部おすすめの京都

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京の深淵と日常に誘われて

ピエール・アルディ、京都『陰翳礼讃』の旅

京都を訪れるのは15年ぶり、2度目というシューズデザイナーのピエール・アルディ。谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』をテーマに京都を歩いた、非日常でディープな一日を追う。

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東山の結婚式場からのオーダーで作ったという、「かみ添」のオリジナル版木に、金の絵の具をのせたもの。

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伝統の唐紙にモダンなセンスを摺り重ねる「かみ添」  

伝統技法とモダンなセンスを摺り重ねる、まさに『陰翳礼讃』の世界!
 
嘉戸浩さん、美佐江さんが営む唐紙の工房兼ショップ「かみ添」も、今回の旅に欠かせない一軒だ。アメリカでグラフィックデザインを学び、帰国後、唐紙の老舗で修業したあと、独立した嘉戸さん。伝統技法とモダンなセンスの融合で、京都で今最も活躍している若手職人のひとりといえるだろう。
 
「紙を染めて、紋様を写し、最後に乾かして完成……と、一連の作業に3日間かかります。乾いた紙に絵の具をのせても、水分だけ吸って色がうまくのらないんです。色のほとんどは赤・青・黄の三原色で作ります」。説明しながら木版摺りを実演する嘉戸さんの手元を、興味深そうに見つめるピエール。なかでも、一枚の紙を染めるのに何層も色を重ねるという話が、彼の心をぐっととらえたようだ。「キラ(鉱物の一種)を使うとメタリックな色になって、光で表情が変わるんだね。まさに『陰翳礼讃』の世界!」。感動したピエールは、ショップで白いカードを何枚も購入していた。 
 

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工房の壁には、表情豊かな色見本が貼られている。 
 
 

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「かみ添」の嘉戸さんが、木版摺りを実演中。 
 
 

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2階の工房にて、前日に染められた紙を手にするピエール。「ソフトでなめらかだね」
 
 
 

2016年05月11日掲載

2016年05月11日掲載

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