夏の風物詩

【7月・京都人のひとりごと】無病息災、厄除けを祈願して、京の酷暑を乗り切ります by小川裕嗣さん

「祇園祭」一色に染まる文月の京都。祇園さんの氏子でない私も、菊水鉾の巡行に担い茶屋として参加していますが、茶の湯や能などさまざまな文化が取り込まれた町衆の心意気を感じる特別なひと月。鉾町から聞こえるお囃子の音が、夏の到来を知らせてくれます。土用の丑前後には下鴨神社の「御手洗祭」へ。濃い緑に覆われた御手洗池の心地よい冷たさと、参拝後のみたらし団子。穢れを祓い涼を感じる、祖父母との思い出でもあります。末日は「おのぼりやす」「おくだりやす」の声が行き交う、火伏せの神、愛宕さんの「千日詣り」。開窯以来、毎年お詣りしている、陶家では欠かすことのできない大切な一日です。どの神事も、年々歳々、一期一会です。

『婦人画報』2016年7月号掲載 2016年06月03日掲載

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