受け継がれてきた京の商家のしきたり

【1月・京都人のひとりごと】慌ただしくも晴れやかに、新年をお迎えします by 小堀周一郎さん

年末ぎりぎりまでお店を開ける商家の年の瀬は、目のまわるような慌ただしさ。大晦日の仕事を終えてから、ほっとひと息つけるのは元旦の朝。だから、お座敷に座ってようやく、「外はこんなに寒かったんか……」と気付くほど、忙しないもんです。京都では、お正月のしつらえといったら家長の仕事。私の家でも父が、餠花を作り、軸や鏡餠を飾り、玄関から客間まで順々に整えて新年を迎える準備をしていきます。お雑煮は、「角がなく円満に」と丸餠に、祝い大根が入った白味噌仕立て。これに、一家の主や長男のお椀には、ふたが閉まらないほど大きな頭芋が入ります。でも、長男の私は、これが嫌いで嫌いで(笑)。幼いころは頭芋でおなかが膨れ、ご馳走が詰まったお重までたどりつけなかった苦々しい記憶が。そんな他愛ないことを思い出しながら今年も家族そろって、お祝いやす!

撮影/久保田康夫 2015年11月27日掲載

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