京のお正月支度

【1月・京都人ひみつの京案内】古からの習わしを慶び、“おなじみ”をそろえます by 梶 裕子さん

京都のお正月は、根引き松を門に飾るのが慣わし。文字通り根が付いた松で和紙を巻いて水引をかけた松が、暮れになると「花政」などの生花店に並びます。京都では“根付く”という意味でも好まれていますが、その起源は平安時代に遡るそうで、『源氏物語』にも描かれており、新年最初の子の日に野で若菜を摘み、常緑の小松を根から引き抜いて長寿を祈ったとか。そんな千年前の風習が今も暮らしに息づいています。また、宮中ゆかりのお菓子、花びら餅もお正月には欠かせません。ふわふわの羽二重餠が独特の「聚洸」はお気に入りの一つ。きものでのご挨拶回りが多くなる松の内だから「松栄堂」の塗香も忘れずに。浄い香りに、いっそう心が引き締まります。

『婦人画報』2017年1月号掲載 2016年11月22日掲載

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