リバーサイド京都

【10月・京都人ひみつの京案内】古都を滔々と流れる川は、禅の心を教えくれる by 伊藤東凌さん

鴨川や白川、琵琶湖疏水など、さまざまな水路が身近にある京都。頭や心をリフレッシュしたいときにはよく水辺を散策します。
 
美術館帰りにも寄ることも多いのが、岡崎にあるサロン・ド・テ「オ・タン・ペルデュ」。平安神宮の大鳥居を望むテラス席に座り、白川のせせらぎに耳を傾けながら、ゆったりとした時を楽しみます。ここから少し南下した、同じく白川沿いに建つ和食店「丹」もおすすめの一軒です。特に2階席からの景色が素晴らしく、四角窓から眺める青々とした柳越しの白川の風景がお気に入りです。
 
そして、言わずと知れた世界遺産「上賀茂神社」もはずせません。鎮守の杜に抱かれた境内には、賀茂川の分流を含む3本の清流が流れており、その一つ[ならの小川]は、百人一首で禊ぎの光景が詠まれた場所。川がもつ清らかさに触れ、心洗われる想いがします。
 
古都に滔々と流れる川は、「物事に執着せず、過去未来の自分に囚われずに生きる」という行雲流水の禅の心を、そっと教えてくれるかのようです。

『婦人画報』2017年10月号掲載 2017年08月22日掲載

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