今週のだるまさん

没縦跡

日本最大級の禅寺の塔頭「妙心寺退蔵院」の副住職 松山大耕さんによる「禅語」解説。禅の教えや悟りの境地をあらわした「禅語」には、今日も明日も、心豊かに暮らすヒントが隠されています。毎週月曜更新。

 

170710_mosshouseki

 
[もっしょうせき]跡形をとどめない。こだわりもなく行きましょう。
 
 
修行中、庭の掃き掃除をするときに先輩から「掃き跡は残すな。いかにも自分が掃きましたという跡を残しておくのはよろしくない。」と教わりました。
 
妙心寺を創建された開山様も自身の肖像画はおろか、語録も著作も残されませんでした。自分の功績をいつまでも誇らしく思っていると、どうしてもそれに囚われてしまう。迷いのもとになるということでしょう。
 
跡を残さないというのは大変難しいことですが、それがさわやかに生きるコツかもしれません。
 
 
“mosshouseki”
 
Leave no traces.  (Don't look back, don't dwell on the past.)
 

まつやまだいこう●京都生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科修了。2011年日本の禅宗を代表しヴァチカンにて前ローマ教 皇に謁見、2014年には日本の若手宗教家を代表してダライ・ラマ14世と会談し、世界のさまざまな宗教家・リーダーと交流。2014年より世界経済 フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席するなど、世界を股にかけ、宗教の垣根を越えて活動中。次世代を代表する若手宗教家の一人。著書に、『大事なこと から忘れなさい ~迷える心に効く三十の禅の教え~』など。
 
文=松山大耕 写真=伊藤 信 イラスト(だるま)=瞳堂
 

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