今週のだるまさん

鞍上無人 鞍下無馬

日本最大級の禅寺の塔頭「妙心寺退蔵院」の副住職 松山大耕さんによる「禅語」解説。禅の教えや悟りの境地をあらわした「禅語」には、今日も明日も、心豊かに暮らすヒントが隠されています。毎週月曜更新。

170515_anjyouhitonaku_ankaumanashi

 
 
 
[あんじょうひとなく あんかうまなし]鞍の上に人が乗っていないかの如く、鞍の下に馬がいないかの如く。自由自在に駆け巡る様子。
 
 
学生時代、私はたまたま大学に講演に来られていたジャック・マイヨールにお会いしたことがありました。
 
映画「グラン・ブルー」のモデルになり、人類で初めて素潜りで100mを超える記録を出された伝説の方です。泳いでいるとか潜っている感覚ではない。海とひとつになること。それが最も大切なことだとおっしゃっていました。残念ながらその直後に亡くなられてしまいましたが、そのメッセージは鮮明に覚えております。
 
どの世界でも道を究めるというのは、人馬一体、ひとつになるということなのだと思います。
 
 
“anjyouhitonaku_ankaumanashi” 
Above the saddle no person, below the saddle no horse.

まつやまだいこう●京都生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科修了。2011年日本の禅宗を代表しヴァチカンにて前ローマ教 皇に謁見、2014年には日本の若手宗教家を代表してダライ・ラマ14世と会談し、世界のさまざまな宗教家・リーダーと交流。2014年より世界経済 フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席するなど、世界を股にかけ、宗教の垣根を越えて活動中。次世代を代表する若手宗教家の一人。著書に、『大事なこと から忘れなさい ~迷える心に効く三十の禅の教え~』など。 
 
文=松山大耕 写真=伊藤 信 イラスト(だるま)=瞳堂

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