今週のだるまさん

安心立命

日本最大級の禅寺の塔頭「妙心寺退蔵院」の副住職 松山大耕さんによる「禅語」解説。禅の教えや悟りの境地をあらわした「禅語」には、今日も明日も、心豊かに暮らすヒントが隠されています。毎週月曜更新。

170807_anjinryoumyou

 
 
[あんじんりゅうみょう]すべて仏様におまかせ。安心の究極はそこにあります。
 
 
「安心」は、仏教由来の言葉です。一般的にはほっとする、文字通り心が安らぐという意味で使われますが、仏教では信仰によって到達する究極の心の安らぎを意味します。
 
「立命」は、もとは儒教の言葉で、俗世間のくだらないことに心を動かされず、天から己に与えられたことをまっとうするということです。
 
以前、陸上の為末大さんと対談したとき、海外のアスリートが大事な場面で力を発揮できるのは、実は信仰心が関わっているかもしれない、とおっしゃいました。人事を尽くして天命を待つ、という気持ちで、最後の最後で力を発揮するのは信仰の力だと。まさに、それが究極の安心の賜物ではないかと思うのです。
 
 
“anjinryoumyou”
 
Inner peace and calm acceptance.
 

まつやまだいこう●京都生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科修了。2011年日本の禅宗を代表しヴァチカンにて前ローマ教 皇に謁見、2014年には日本の若手宗教家を代表してダライ・ラマ14世と会談し、世界のさまざまな宗教家・リーダーと交流。2014年より世界経済 フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席するなど、世界を股にかけ、宗教の垣根を越えて活動中。次世代を代表する若手宗教家の一人。著書に、『大事なこと から忘れなさい ~迷える心に効く三十の禅の教え~』など。
 
文=松山大耕 写真=伊藤 信 イラスト(だるま)=瞳堂
 
 

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